フードデリバリー副業は50代でも続く?2万件経験者のリアル【後編】

屋根付きバイクの横に立つ50代のUber Eats配達員(夕暮れの下町) Uber Eats トラブル・注意点

汁物をこぼした失敗、連絡のつかないお客さん、エレベーターのない4階へのお届け——。前編ではお金と準備の話をしましたが、後編はいよいよ「現場のリアル」。6年・2万件のあいだに起きた失敗と、そこから学んだ教訓をお届けします。

(前編をまだ読んでいない方は、先にこちらからどうぞ → 50代からのフードデリバリー副業【前編:お金と準備編】

よかったら、最後までお付き合いください。

【失敗談】フードデリバリーで汁物をこぼした時の対処法

配達を始めて、いちばん記憶に残っている失敗です。

ドロップ先(お届け先のこと)に到着してバッグの中を見ると、チゲスープがこぼれていました。テープの止め方が甘かったのか、熱で容器が変形したのか。

当時はフードデリバリーが始まったばかりで、店舗側も出前用の梱包にまだ慣れていませんでした。特にカレーやスープ、チゲといった汁気の多い料理は、そんなに荒い運転をしていなくても、到着したらビニール袋の中に漏れている、ということが何度かありました。今は梱包方法、容器もかなり改善されています。

幸い、商品はビニール袋に入っていたので、バッグの中まで汚れることはありませんでした。

お客さんには正直に伝えました。「大変申し訳ございません。商品が破損してしまいました。このままサポートと連絡を取りましょうか?」と。そのうえでサポートに連絡し、お客さんへは商品代金を返金してもらいました。その時の私の報酬はそのままでした。今では落ち着いて対応できますが、当時はホント気が動転しました。

今は、汁物や液体物の料理のときは、バッグの端のほうに寄せて、緩衝材でしっかり固定しています。この一手間で、同じような失敗はほぼなくなりました。

もし汁物をこぼしてしまったら、やることは3つだけ。
①お客さんに正直に伝える
②サポートに連絡する
③返金対応してもらう。

落ち着いて手順どおりに動けば、あなたの報酬はちゃんと守られます。

ピンずれで連絡がつかない時の対処法

正直、トラブルで一番多いのが「ピンずれ」です。地図上のピンの位置と、実際のお届け先がずれている状態のことですね。

これも慌てずに対応すれば大丈夫です。やることは手順が決まっています。

  1. まず、アプリからお客さんに電話します
  2. つながらなければ、サポートに連絡します(今はサポートの電話対応がなくなったので、チャットでのやり取りです)
  3. お客さんに連絡をとった時からタイマーが作動します。以前は10分、今は12分です
  4. その12分が過ぎても連絡がつかなければ、その後の商品の処分は、規定上、配達員に委ねられます

大事なのは、これは配達員のミスではないということ。住所やピンが正確でないことが原因なので、手順どおりに対応すれば、あなたの報酬や評価が不当に下がることはありません。

初心者のうちは「目的地に建物が見当たらない!どうしよう!」と焦ります。慌てなくて大丈夫です、落ち着いてまず電話、それでもダメならサポート。この2つを覚えておくだけで、大丈夫です。

(正直、住所は正確に書いてほしい、というのが配達員の本音ではありますが……笑)

【初心者あるある】接客の抵抗とマンションの大回り

私は土木作業員あがりで、接客業をしたことがありませんでした。だから最初は「ありがとうございます」「恐れ入ります」といった挨拶に、抵抗がありました。

でも、やっているうちにできるようになりました。もし今、営業や接客の経験者のかたなら、もっとスムーズに稼働できるかもしれませんね。

もう一つ、初期によくやった失敗があります。大きなマンションにエントランスが複数あるのを知らず、違う棟のエントランスから入って、ぐるっと大回り。とても時間がかかりました。今は、まず案内板を見て、一番近いエントランスから入るようにしています。こういう小さなコツは、やっているうちに自然と身につきます。

夏と冬、どっちがキツい?

個人的ですが、私は寒いのが大の苦手です。装備は冬は電熱ベスト・電熱パンツで乗り切っています。夏は空調服を使用しています。

私は屋根付きバイクなので、体もスマホも日陰で助かっていますが、屋根のない自転車やバイクの配達員の方は、夏場スマホの熱暴走(熱くなりすぎて動作が不安定になること)や画面が真っ暗になるトラブルに苦労されているようです。私も経験があります。

身体同様、スマホも熱には弱いですね。そしてこの仕事はスマホなしではできません。夏は、身体だけでなくスマホの暑さ対策も必要になります。

冬は寒いので早く帰りたくなります。逆に夏の夜の稼働は、バイクだと夜風が心地いいです。

6年間で事故やヒヤリはあった?保険はどうしてる?

おかげさまで、6年間、無事故でやってこられました。

自分はお世話になったことがないのですが、配達中に事故が起きた場合は、すぐにサポートに連絡して指示をあおぐのがよいようです。ここは慌てず、まず連絡。

(ヒヤリや無事故で5年の節目を迎えた時のことは、こちらの記事に書いています → Uber Eats歴5年|不安から始まり、無事故で迎えた節目の日

保険については、任意保険に加入しています。バイク稼働を始めた5年前から、補償が厚めの、月6,000円くらいのものに入っています。

安くはないですが、安心を買っていると納得しています。どの保険が合うかは車種や年齢、補償内容で変わるので、加入前に一度、自分の条件で調べておくと安心です。

【体力のリアル】50代の配達員はエレベーターなしの階段がキツい

正直、年を重ねるごとに、体力の衰えは感じます。

地味にキツイのが、エレベーターのない建物の3階・4階へのお届けです。しかもこれが不思議と、重なるときは重なるんですよね、ホントに(笑)。「今日はやけに階段ばかりだな」という日が、たまにあります。

ああ、今日はそんなハズレ日だと割り切り、疲れを感じたら少しノルマをゆるめて早めに切り上げたり、銭湯やサウナに行ってリフレッシュしています。

自分のペースで調整できる。これが、この仕事のいいところです。若い人と同じ量をこなす必要はありません。50代には50代のやり方があります。

6年続いた本当の理由

いろいろ書いてきましたが、6年続いた理由は結局これに尽きます。「自由」です。誰に断ることもなく、いつでも好きな時にオンライン(稼働開始)、オフライン(稼働終了)できる。休みたい時に休める。そのかわり、自制心・克己心は人一倍いります(笑)。

逆に、この仕事が嫌になったことは?
正直、辞めたくなったことはあります。
特に閑散期など、売り上げが芳しくない時。毎月決まった給料が入ってくる、あの安定が恋しくなりました。ないものねだりですね(笑)。

(売り上げが気になって休めない時に、私がどうしているかは、こちらの記事に書いています → フリーランス配達員が「売り上げゼロの不安」を消したマイルール

でも、一度フリーランス(会社に属さず個人で働く働き方)を経験すると、会社組織に戻るのは難しいと、個人的には思います。この自由の味を知ってしまったので。

最初は戸惑いました。挨拶に抵抗があったし、マンションで大回りもしました。それでも6年続きました。今思えば失敗も良い思い出です。経験をするなかで慣れていきます。

今日の小さな一歩

YouTubeで、他の配達員さんの稼働動画を見てみてください。「ウーバーイーツ 配達」で検索すれば、たくさん出てきます。実際にどんなふうに注文を受けて、料理を運んで、届けているのか。動画で見ると、仕事の雰囲気がぐっとつかめると思います。

おわりに

50代からでも、遅くありません。私がその証拠です。

週末に1件、届けてみようかな。この記事を読んで、そんな気になっていただけたら嬉しいです。

(お金と準備の話が気になった方は、前編もあわせてどうぞ → 50代からのフードデリバリー副業【前編:お金と準備編】

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