先日、「AI初心者が最初にやるべきたった1つのこと」という記事を書いた。
今日は、「なぜそう言えるのか」を書こうと思う。
去年の今頃、私はChatGPTにすっかり夢中になっていた。
晩酌しながら、信号待ちの合間に、配達の空き時間に——スマホに向かって話しかける。新しいおもちゃを手に入れた子どもみたいに、とにかく楽しかった。
ただ、使い続けるうちに、あることに気づいた。
返ってくる答えが、どこかありきたりなのだ。何を聞いても丁寧で、正しくて、無難。「で、私はどうすればいいの?」という核心には、なかなか踏み込んでこない。楽しいけれど、物足りない。そんな感覚が、じわじわと積み重なっていった。
今思えば、当時のGPT-3.5はやたらとこちらに忖度する答え方をしていた。何を聞いても「いいですね!」「素晴らしい考えです!」と肯定から入る。否定しない、反論しない、角を立てない。
悪くはない。でも、物足りなかった。
「やっぱりAIはAIだな」と、どこかで限界を感じていた。
当時のAIは「中学生」レベルだった
ちゃんと答えようとしている。でも、まだ経験が浅い、という感じ。
当時のGPT-3.5に「配達の合間にできる副業を教えて」と聞いたら、「ブログ、YouTube、フリマアプリ…」とリストが出てきた。それ自体は間違っていない。でも、50代の自分が、配達の疲れた体で、スマホ1台でできることか? という肝心の部分は、あいまいだった気がする。
質問の「本質」を読めなかったのだと思う。
GPT-4になって「大学生」レベルになった
半年後、GPT-4が出て、試しに同じような質問をした。
反応が違った。
「あなたの状況(年齢・体力・使えるデバイス)を考えると、まず〇〇から試すのが現実的です」という答えが返ってきた。リストの羅列じゃなくて、提案だった。
これが転機だった。
AIが「相手のことを考えて答えられる」ようになったと感じた瞬間だった。
今のAIは「博士」レベル、良きアドバイザーになった
そして2026年の今。
変わったのは、答えの質だけじゃない。音声入力の精度も、この1年で別物になった。
配達員の私にとって、音声入力は欠かせない。調理待ち、信号待ちで、スマホに話しかける。昔は固有名詞がことごとく誤変換されていた。それが今のGPTは、かなり正確に拾ってくれる。「これ、ホント使えるな」と感じる瞬間が増えた。
一方でGeminiの音声入力は、少し言葉に詰まったり「間」が空いたりすると、「会話が終わった」と勘違いして勝手に返答を始める。そのたびに話が途切れる。使いにくくて、自然とGPTばかり使うようになった。
ただ、Geminiにも長所はある。「別の視点が欲しいとき」などに使う。同じ質問を2つのAIに投げて、答えを比べる。GPTが「解答A」を出してくれるとしたら、Geminiは別の角度の「解答B」を見せてくれる感じだ。
これは私個人的な、使い分け例です。
「どれが1番か」を追いかけるのをやめた
この半年、AIのパフォーマンスが何度もいれ変わった。
GPTがいいと思っていたら、GoogleのGeminiが急に追い上げてきた。そうこうしているうちに、AnthropicのClaudeが評判になって課金した。気づいたら3つのアプリがスマホに入っていた。
正直、追いかけるのが疲れた。
どれも甲乙つけがたい長所があるからだ。
お金の話もしておく。
私は最初からずっとGPTに月20ドル(約3,000円)払っていた。GeminiはGoogle Workspaceに含まれていたので追加費用はなかったが、3ヶ月前にClaudeも月20ドルで契約した。気づいたらAIツール代が月6,000円超えになっていた。配達員の財布には、地味に痛い出費だ。
それでもメインはGPTのままだ。理由は単純で、会話の履歴から私のことをよく覚えていてくれるから。仕事のこと、ブログのこと、悩んでいること——1から説明しなくていい。それだけで、使い続ける理由になった。
でも、あるときふと思った。「1番を探すより、1つを使い続けた方が、自分にあってるんじゃないか」と。
野球選手が毎月バットのメーカーを変えていたら、うまくなれないだろう。道具より、使い続けるほうが大事だと、感覚的に気づいた。
でも、一番変わったのは自分だった
この1年を振り返って、こう思う。
AIが劇的に進化したのは事実だ。でも、自分自身も変わった。
最初は「なにを聞いていいかもわからない」あそび感覚だった。今は「どう聞けば欲しい答えが返ってくるか」実用的な使い方がなんとなくわかってきた。
AIとの会話は、自分の考えを上手く言語化するための練習だったのかもしれない。
1年前は、AIに答えを求めていた。
今は、AIと一緒に考えている。
この差は、小さいようで、すごく大きい気がする。
今日できる一歩
もしあなたが「AIって難しそう」とまだ思っているなら、こう試してほしい。
今の自分のモヤモヤを、そのまま言葉にして、ChatGPTに打ち込む。
最初は、上手に書かなくていい。正しい質問じゃなくていい。
「なんか最近しんどい」でも十分。
1年後、あなたがどう変わっているか、楽しみにしている。

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